特集 -さがばっかい-

魅力的な佐賀の企業を、深く知ることができる記事を毎月お届けします。
“サガまるわかりウェブマガジンSaga Vaccai ー 企業研究編 ー “  読めば読むほど佐賀に住みたくなるはず!?

達成感と満足感-大変だからこそやりがいがある!!
お互いの理解深めて、建設女子も働きやすく
株式会社中野建設

株式会社中野建設は創業1918(大正7)年以来、官公庁施設や学校教育施設などの建設工事、道路などのインフラ整備工事等、幅広い分野の建設にかかわり、地域に密着して快適なまちづくりを行ってきました。そんな中野建設で活躍する現場監督と設計士の女性2人に話を聞きました。

株式会社中野建設
本社外観

―どんな仕事をしていますか。

畠田)道路などインフラ整備工事の現場監督です。現在は地盤改良工事の現場代理人を務め、品質や出来形・安全管理をしながら、工事全体がスムーズに進むように指示をしています。自分が重機を動かす作業をすることはなく、文字通り現場の監督役ですね。

塚原)戸建て住宅の設計をしています。営業担当者に同行して、新築をお考えのお客さまのもとに伺う事もあり、打ち合わせた内容を図面に起こしています。図面やパースなどでお客さまの思いやイメージを形にしていき、契約に結び付くと嬉しいですね。

畠田 美奈江さん、塚原 一美さん
(左から)畠田 美奈江さん、塚原 一美さん *写真撮影のためマスクを外しています

―建設業にはどんなイメージを持っていましたか。

畠田)私は沖縄県出身で、実家が土木を中心にした建設業を営んでいます。毎日、父や従業員が、現場から疲れ果てて、汗だくで汚れて帰ってくる姿を見ていました。母も現場に出ながら事務、子育て、家事と1人何役もこなしていたので大変さだけが目に映り「就きたくない職業」の一つでした。

塚原)建設設計、特に戸建ての設計は女性が携わっていきやすい仕事かなと思っていました。

ものづくりが好きだから建設業界に

―建設業に入るきっかけは?

畠田)佐賀の短大に進学し佐賀の人と結婚して25歳のとき里帰り出産したことをきっかけに、そのまま夫と共に沖縄暮らしを始めました。出産して1年後、父から「実家の建設業の手伝いをしないか?」と声を掛けられたのがきっかけです。仕事をしながら子育てする環境としては一番いいなと思い、建設業界で働くことになりました。事務方から入って営業、それから現場の手伝いをするようになって、好きではなかった土木の道にどっぷりはまりました。というのも、今まで味わったことがない達成感がありましたから。

塚原)高校進学がきっかけですね。「制服はカワイイ方がいいな」というくらいで、どこの高校に行きたいというのはありませんでした。母には〝手に職を〟という気持ちがあったようで「人と違うことをしたら」と。それで小さい頃からものづくりが好きだったので、工業高校の建築科に進学しました。製図などを学んだり、設計コンペに応募したりして、楽しかったですね。その後大学も建築科に進みました。

―中野建設を選んだ理由はなんでしょうか。また、その後の経歴も教えてください。

畠田)2009年、家族で佐賀に戻ってきて、土木の仕事を続けたかったのでハローワークで建設会社を探し、中野建設に就職しました。当初は内勤業務だったのですが、沖縄での経験を汲んでくれて、38歳で現場担当技術者として工事部に異動しました。

塚原)県外の大学に進学しましたが、地元に戻りたくて中野建設に就職しました。私も当初は管理部門の事務でしたが、学んできたことを生かせる設計部門に異動しました。

塚原 一美さん

―不安を感じたことはありましたか。

畠田)私の能力でついていけるのか、母親業と両立できるか不安でしたね。職場で自分に何が求められているのかを考えながら、自分から積極的にやるべきことを探していきました。「畠田だったら任せても大丈夫」という部分を少しずつ増やしながら、仕事に取り組んでいます。

塚原)営業が一生懸命、お客さまと信頼関係を築いているところに設計士が参加してお客さまの思いを図面という形にするためにどう応えていくか。力不足ではないかという不安はありましたね。最近はスマホアプリLINEで「こんな感じで」と写メを送って来られるお客さまもいて、イメージの共有ができて便利になりました。またネットでいろんな情報を得ることができるのでお客さまもいろんなことに詳しかったりします。それに応えるためには、普段から私たちも最新情報に触れていく必要性を感じています。

―女性にはハード、というイメージを持たれがちな業界ですが、逆に女性の特性を活かしていると感じる部分はありますか。

畠田)話しかけられやすさでしょうか。近隣住民の方や通行する方から「何ができると?」とかよく話しかけられますから、こちらからもいろんな情報を伝えやすいですね。現場では場を和ませる潤滑剤のような存在になりたいと思っています。そうなれれば、何かあったときもすぐに相談したり話をしやすいですから。

塚原)女性だから女性らしいデザインが出来るかというと、そうでもないですね。男性も女性と同じ視点でしなやかなデザインをする人もいますから。ときには「男性目線に立った図面になっているから、女性目線も加えてほしい」ということもあります。話しをしやすい仕事環境があるのが中野建設のよさだと思いますね。

チームワークのよさが自慢

―建設業のやりがいはどんなところですか。

畠田)工事によっては完成まで1年以上かかるものもあります。自分の時間の大半をその現場で費やしていくわけです。完成したときの達成感や充足感はほかでは得られないものだと思います。大変だからこそ、やりがいがある。
仕事は〝チーム〟でやっていると思っています。工事を落札するために一生懸命に頑張ってくれた営業、原価管理、事務の方や実際に現場で一緒に働く作業員の方々などみんなのチームワークが完璧だと、工期中も同じ目標に向かいやりがいを持てて楽しいですよ。

塚原)高校や大学の机上で学んだ設計と、実践は全然違いました。図面を作成したあと、実際に住宅建設作業する大工さんや現場監督から「ここはこうした方がいい」と指摘されたこともあります。そうやっていろいろ周りから教えてもらいながら、完成につなげていくのが楽しいですね。そしてお客さまに満足していただけたら、やりがいにつながります。

畠田 美奈江さん

―工事現場での建設女子の働きやすさはどうでしょうか。

畠田)中野建設の現場では、男女別の洋式簡易水洗トイレを採用し、鏡が設置された手洗い場はもちろん、フィッテイングボードも併設している快適トイレを使用しています。夏はシャツがしぼれるほど汗をかきますから、2~3回は着替えます。更衣室も設置されているので着替える場所が確保されているのはありがたいですし、1人になれる空間が確保されれば、気持ちの切り替えもしやすいです。女性が働きやすい環境は男性にとっても働きやすい環境だと思います。

塚原)女性の現場監督が増えていくと、いろんな環境が変わっていく気がしますね。

―これからやりたいことは何でしょうか。

畠田)土木工事は構造物、河川改修、道路改良など工事の種類が多いので、自分の知識や技術力をもっと広げていきたいですね。建設業界はまだまだ男性社会で、女性では務まらないイメージを持っている人もいると思います。でもチームとして1つの現場を作り上げていくには、お互いの理解が必要です。
現場作業のイメージが大きいと思いますが、建設業界も働き方改革やICT化が進んでいて、女性が活躍できる場が増えているし、そういった部分を対外的に知ってもらう活動も続けていきたいですね。

塚原)戸建ての設計が好きなんですよ。だから、お客さまが住み続けたときに、中野建設に頼んで「よかった」と思っていただけるような家づくりをしたいですね。
新型コロナウイルスの影響で玄関に手洗い場を設置した家が増えるなど、その時代のニーズによって少しずつ家も変化しています。それを敏感にキャッチしていきたいです。

作業着姿が、子どもの誇りに

―建設女子やUターン就職に興味を持っている方にメッセージをお願いします。

塚原)佐賀はこれからどんどん変化していく、ポテンシャルが高いところだと思います。いろんな考え方の作り手が集まれば、多様なアイデアが生まれてくると思うし、佐賀を外から見てきた人が、佐賀に新しい風を吹き込んでくれたら、お客さまの多様なニーズに応えられる住宅ができると思います。

畠田)男性の同僚には「お父さん」が何人もいますから、子どもの行事や急な病気などで仕事を休むときも理解があり、家族も協力してくれたので、今も好きな土木の仕事を続けることができます。子どもたちも、普段化粧っ気のない私の姿を「作業着が似合ってる!うちのお母さんはかっこいいよ」と言って私を誇りに感じてくれているのがうれしいです。
どの職業に就いても大変さは変わらないと思います。自分がどうなりたいかを考えて、チャレンジしてほしいですね。

畠田 美奈江さん、塚原 一美さん

細やかに女性の活躍をサポート

管理本部 課長 吉村貴子さん

介護・育児休業制度など福利厚生のほか、子育てサポート企業くるみん認定を受け、女性が働きやすい環境を整えています。趣味や学びを通じて女性社員の交流を図る「なでしこスクール」も行っています(現在コロナ禍で中断中)。
働く環境づくり、特に人間関係は一方向では成立しません。企業と、新しく入社された方との双方向の努力が必要で、自分から打ち解けていこうという姿勢はとても大事で、勇気ある素敵な行動だと思います。人事担当者として、社員の皆さんの働きやすい環境づくりにこれからも務めます。

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