仕事と趣味を得て、佐賀に馴染んだ実感
2020.03.21
佐賀に住むきっかけは何でしょうか。
オーストラリアで妻と出会って2018年に結婚しました。それがきっかけで妻の故郷・佐賀市三瀬村に住むことになりました。イギリスでもよかったのですが、新しい環境にチャレンジしてみたいという気持ちもありましたからね。私は自然が豊かで静かな田舎で育ちましたから、イギリスと日本という違いはありますが、三瀬村は私の故郷に似た環境で、住んでいると気持ちが落ち着きます。
佐賀県のしごと相談室」を利用しての感想を教えてください。
「佐賀県のしごと相談室」が外国人の就職支援をしているという新聞記事を見て、相談に行きました。企業とのマッチングには時間がかかると思っていましたが、専任コーディネーターの方の行動は素早く、私の職歴や「屋外の仕事がしたい」というリクエストに応えて、すぐに「株式会社おほ建設」を紹介してくれました。
外国人が仕事を探すのは難しいし、給料面でも納得いくことはないと思っていました。でも、佐賀県のしごと相談室のサポートで仕事を得て、金銭的な余裕ができ、自分たちが好きなことができるようになりました。ラッキーだったと感謝しています。英語でも相談ができますしね。外国人にも「佐賀県のしごと相談室」の存在を知ってほしいし、利用してほしいですね。相談は英語でもできますし、佐賀県のしごと相談室は県の機関なので安心して相談できますよ。
株式会社おほ建設ではどんな仕事をしていますか。
入社当初はスコップとほうきを持って、道路舗装の現場で清掃などをやっていました。最近は、同僚からいろいろ教えてもらいながら、アスファルト合材を規格通りに整えていくための建設機器フィニッシャーの操作資格取得の勉強をしています。信頼されていろいろな仕事を任せてもらえるようになってきたので、毎日楽しいですね。私も誰かに指示をされる前に、自分に何ができるかを常に考えて動くように心がけています。体を使って汗を流す屋外の仕事が好きなので、この仕事は性に合っています。
会社の良いところはどんなところでしょうか。
毎日、10人ほどのチームで仕事しているので絆が強くアットホームです。日本語が分からない私に、同僚たちは自分が知っている英単語を使って話しかけてくれます。仕事の難しい話は会社が提供してくれた翻訳機や翻訳アプリを使いますが、それ以外の休憩中などは身振り手振り、簡単な単語で冗談を言い合いながら、笑って過ごしていますね。そのため、困ったことがあっても、相談しやすい雰囲気があります。労働に見合う対価をいただけるというのもいいところですね。
どのような毎日ですか。休日は何をしていますか。
佐賀に来て、2つの趣味ができました。1つはスポーツジム。仕事が終わったら、2~3時間、筋トレをしています。夜はぐっすり眠れますよ(笑い)。ジムではみんながよく声をかけてくれますから、話をする機会も増えました。もう1つは北山湖での鯉釣りです。ゆっくりとした時間が流れて、心身ともにリラックスできます。福岡在住のイギリス人と北山湖で知り合いました。母国語で話しながら釣りをしていたら、まるでイギリスにいるようです。こういうリラックスできる場があることは大事ですね。佐賀に住んでよかったです。
佐賀での就職を考えている外国人に先輩としてアドバイスはありますか。
外国人、日本人を問わず、自分に合う仕事もあれば、合わない仕事もあります。経験したことがないことをする時は、誰もが大変だと思います。でも言葉が分からなくてもコミュニケーションについては、特に心配することはないと思います。その土地に慣れたら、生活も楽しくなりますよ。
・代表取締役会長 於保 勝次
・代表取締役社長 於保 浩己
・設立年 2010年
・所在地 佐賀市大和町東山田3832-2
・事業内容 道路舗装、土木工事、管工事、設計
・従業員数 17人
(文:峯岡浩子 写真:小山則幸)